JYPとソニーミュージックの日韓合同オーディション・プロジェクト『Nizi Project Season 2』から誕生したボーイズグループ＝NEXZ（ネクスジ）が、日本デビュー・ショーケースツアー【NEXZ SHOWCASE 2024 “Ride the Vibe”】を開催した。本レポートでは、最終日となる8月25日の模様をお伝えする。

　8月21日にリリースした日本1st EP『Ride the Vibe (Japanese Ver.) / Keep on Moving』で日本デビューを果たしたNEXZ。今回のショーケースは、メンバーそれぞれの地元である福岡、大阪、東京の3都市にて計6公演が行われ、その全てがソールドアウトとなった。会場には立見席で参戦するNEX2Y（ネクスティ／NEXZのファンネーム）も見られ、開演まで期待に胸を膨らませていた。

　会場が暗転しオープニング映像が流れると、7人が登場し、デビュー曲「Ride the Vibe (Japanese Ver.)」からライブがスタート。歓声が鳴り止まない中、キレのあるパフォーマンスであっという間にNEX2Yの視線をくぎ付けにすると、「Starlight」を披露し、ステージはどんどん熱気を帯びていく。

　パフォーマンス後は、NEX2Yの「NEXZ～！」との呼び声とともに7人が笑顔で再登場し、まずは一人ずつの挨拶からスタート。YUの自己紹介では、NEX2Yと「YU love me！」「We love YU！」という互いに思いを伝えるコール＆レスポンスをし、会場のみんなが笑顔になった。TOMOYAも、「7人でショーケース・ツアーができたことはNEX2Yのみなさんのおかげです。本当にありがとうございます」と改めてNEX2Yへの感謝を伝えた。

　事前に募集した質問に回答する「HOW TO NEXZ」のコーナーでは、TOMOYAが「1日メンバーと入れ替わるなら誰と入れ替わりたい？」という質問に「いないですね、僕は僕のままでいいです」と答えた後、「古家さんと交代してMCをやってみたいです！」と話し、MCを担当することに。「ここの場所、緊張やばいですね」と言いながらもMCをする姿が微笑ましかった。料理が得意なYUは、初心者におすすめの料理を聞かれ、カレーライスと回答。玉ねぎは大きいものと刻んだものを入れると美味しくなるという豆知識を教えてくれた。さらに、自分の“自信のあるパーツ”との質問に「筋肉」と答え、モニターに鍛え抜かれた筋肉が写ると、会場の全員の目がハートに。

　HARUは、最近発見したメンバーの可愛い一面を聞かれ、YUKIが普段からオヤジギャグを考えていることを暴露。YUKIは「今日も（ギャグを）発射させていきます！」と、この後が楽しみな発言で会場を和ませた。SO GEONは、今まで公表していなかった血液型が、健康診断でB型だと分かったことを発表。「お昼休憩におすすめの曲は？」という質問には、SEITAが「『Keep on Moving』。聞いたら元気になる曲なので、午後も頑張るぞ！と気分が上がると思います」と答えた。HYUIは「ステージに上がる前のルーティンは？」との質問に、「ステージで成功する自分を想像して緊張をほぐしている」と回答。YUKIはメンバーに負けないと思うところを聞かれ、「愛嬌がある可愛いパフォーマンス」と答え、「Ride the Vibe (Japanese Ver.)」を愛嬌120％バージョンで披露。会場からは悲鳴に近い歓声が沸き起こった。

　NEXZとしての目標を聞かれると、それぞれ「世界で一番大きいステージに立ってNEXZとしてパフォーマンスをすること」（YUKI）、「今回のショーケース・ツアーの会場よりも大きいドームでパフォーマンスをすること」（HYUI）、「目標への道筋も大事だと思っているので、一つひとつ結果を残していき、最終的に大きい場所でライブがしたい」（SEITA）、「長く濃く活動を続けていきたい」（SE GEON）、「いつまでもたくさんの方に愛してもらえるグループになりたい」（HARU）、「ワールドツアーをやりたい」（YU）と思い思いの目標を発表。真剣なムードの中、最後はTOMOYAの「7人の一軒家を建てること」という想像の斜め上を行く回答で、会場には笑いが。天真爛漫な素顔を垣間見せながらNEX2Yとの交流を楽しんだ。

　続いてはダンスチャレンジコーナー。まずは、TOMOYAとYUがTWICE「DIVE」に挑戦し、可愛さ満点のダンスを披露すると、SE GEON、HYUI、YUKIがStray Kids「JJAM」を踊り、そのかっこよさに一際大きな歓声が起こる。HARUとSEITA はNMIXX「See that？」を踊り、キレのあるダンスでNEX2Yを魅了した。最後は2PM「Again & Again」を7人全員で披露。目線の向け方やフォーメーションまで気合十分のパフォーマンスで、NEXZならではのバイブスを感じさせた。

　パフォーマンスコーナーは、TOMOYA、SEITA、HYUI、YUKIによるラウヴ「Steal The Show」のカバーからスタ―ト。バックスクリーンに星空が映し出された幻想的な空間で歌う姿が印象的だった。続いて、YU、HARU、SE GEONによるJUNG KOOK & アッシャーの「Standing Next to You」では、センターステージに移動。より距離が近付いたNEX2Yもメンバーの圧倒的なビジュアルに釘付けだ。7人で披露した、ティンバランド & マグーの「Drop（feat. Fatman Scoop）」では、トークコーナーとは打って変わった大人っぽい表情で、表現力を遺憾なく発揮しダンススキルを見せつけた。その後も、アクエリアスのCMソングとして起用されている「Keep on Moving」や、「Because of you」「Whatever Whenever」と、大人っぽくも柔らかな雰囲気のあるパフォーマンスを見せた。

　アンコールステージで再びメンバーが登場すると、『Nizi Project Season 2』ファイナルステージでの課題曲「Miracle」を披露。息の揃ったパフォーマンスに、困難を経てこの日本デビューのステージまで辿り着いた7人の成長が感じられ、つい涙腺が緩んでしまう。さらに、ファイナル公演ならではの「NEXZでデビューしてくれてありがとう。これからも一緒に歩んでいこう！」と書かれたスローガンの演出に、メンバーも大興奮。NEXZとNEX2Y、それぞれの互いへの思いが溢れて止まらない中、最後の挨拶へ。メンバーやNEX2Y、家族やスタッフに感謝の言葉を伝えていく。HARUは、『ニジプロ2』の最後のミッションで話した“世界一のアーティストになる”という目標を振り返り、この目標に向けてこれからも頑張っていきたいと決意表明した。TOMOYAは「今日はかっこよく泣くって決めたから」と言いながらも耐えられず、涙ながらに「NEXZのおかげで人生が楽しくなった」というNEX2Yからの嬉しいコメントを紹介。「練習生をやってる時は、正直『なんでこんなことやってるんやろう』って思って。デビューしてからも大変なことばっかやし、でも、こうしてたくさんのNEX2Yの前でパフォーマンスができて本当に恵まれているし、頑張ってよかったなって思えたショーケースでした」と話し、会場からはメンバーを激励する声が沸き起こった。

　最後は『ニジプロ2』のシグナルソング「HERE & NOW」を披露。観客に向かって手を振ったり、目線を合わせたり、最後までNEX2Yとの時間を楽しんだ。「忘れられない思い出になりました」と話す彼らと同様、NEX2Yにとっても忘れられない特別な時間となったことだろう。デビューして間もないながら、圧倒的な成長を感じさせるパフォーマンスを届けたNEXZ。“世界一のアーティストになる”という目標を叶えるべく、これからますます大きくなる彼らに期待が高まるショーケース・ファイナル公演だった。

Text by Sakika Kumagai
Photos by 田中聖太郎写真事務所

◎公演情報
【NEXZ SHOWCASE 2024 “Ride the Vibe”】
2024年8月25日（日）
東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ

▼セットリスト
1. Ride the Vibe (Japanese Ver.)
2. Starlight
3. Steal The Show
4. Standing Next to You
5. Drop (feat. Fatman Scoop)
6. Keep on Moving
7. Because of you
8. Whatever Whenever
9. Miracle
10. Here & Now